今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

「隣の席じゃなくなったら?」

「それでも隣にいて、ぎゅっとするよ」

 わたしの目から大粒の涙が零れ落ちる。

 嘘つきだね。
 隣じゃなくなったら、相可(おおか)くんは姫乃(ひめの)ちゃんの隣に行くのに。
 そしてわたしの恋は終わるのに。

黒図(くろず)、もう喋るな」
「寝とけ」

 わたしは何も答えず、相可(おおか)くんの胸に顔を埋める。

 せめて終わりがくるまでは相可(おおか)くんの隣にいたい。

 再び両目を閉じ、眠りについた。
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