今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

「いい子ね」
「分かってくれて嬉しいわ」
 お母さんは、わたしの頭を優しく撫でる。

雪羽(ゆきは)、声荒立ててごめんなさいね」
「お母さん、意地悪で言ってるんじゃないの」
雪羽(ゆきは)の体が何よりも大事だから言ってるのよ」

「高校よりまずは自分の体のことを1番に考えなさい」

 お母さんは部屋の扉を開け廊下に出て行く。
 ぱたんっと、部屋の扉が閉まった。

 しんっと部屋が静まり返る。

「どうしたんだ?」

雪羽(ゆきは)がね……」

 お父さんとお母さんの会話が階段下から聞こえてくる。
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