今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄
「ええ、とっても」
「銀くん、大きくなったわね」
お母さんが優しく言って頭を撫でると、
「っ…」
相可くんは今にも泣き出しそうな顔で自分の口に手を当てる。
その表情を見て胸がいっぱいになり、涙が止まらない。
相可くんは、ふっ、と笑う。
「なんでお前が泣くんだよ」
「でももう大丈夫みたいだな」
相可くんは両目を閉じながら言うと、
「俺帰るわ」
そう言ってぽんっとわたしの頭に手を置いて微笑む。
その様子をお父さんとお母さんが優しく見守る。
「ぁっ…………」
相可くんは、わたしの耳元で囁いた。
「…雪羽、明日、高校で待ってる」