今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

相可(おおか)くん、なんで…」
姫乃(ひめの)ちゃんの家に行ったんじゃ…」

「行ってねぇよ」

 あ、ローファー片方脱げて…。

 相可(おおか)くんは、わたしを離すと黒のパーカーのポケットからスマホを取り出して時間を見る。

「0時になったな」

「あ…」

 魔法、解けちゃった…。
 せっかく相可(おおか)くん会いに来てくれたのに。

 わたしは、ぎゅっと両目を瞑る。
 相可(おおか)くんのシンデレラになれなかった。
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