今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

 相可(おおか)くんは白い息を吐くと、脱げたローファーを拾い、わたしの前に置く。

「え…」

「足、冷たいだろ」
「早く履け」

「うん…」

 わたしは胸をドキドキさせながらローファーに足を入れて履いた。

「ぴったりだな」

「…わたしのだもん」

 そう言って恥ずかしさの余り、目線をずらす。

 相可(おおか)くんは、ふっ、と笑うと、わたしをぎゅっと抱き締める。

「もう魔法、解けねぇよ」

 わたしは安堵(あんど)の暖かな涙を流す。

 うん、解けないで。
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