今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄

 …きっと、猫は今頃一人で旅立って、
 何食わぬ顔をして道を歩いてるんだろうな。
 だったらわたしも、ここで立ち止まっている訳には行かない。

「…着替えよう」

 わたしはハンガーにかかった制服をベットの上に置く。

 相可(おおか)くんに会うの気まずい。
 だけど今日を乗り越えたら冬休み。

 ふわふわのパジャマの上から制服をぎゅっと抱き締める。
 両目が少し潤む。

 ――うん、大丈夫。

「一人で生きて行くって決めたんだもん」

 きっと乗り越えられる。
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