今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄


 入学式の後。

 ふらぁ…。

 だめだ、もう限界。
 みんな教室に戻って行っちゃったし、少し休もう…。

 疲れてしまったわたしは廊下の窓の下で崩れ落ちしゃがみ込む。

 ――――パタ。
 後方から、シューズの音が響いた。

 パタパタ。
 誰かが近づいてくる。

「入学式寝てたわ」

「マジで? 俺もだよ」

 男の子達の声…!?

 わたしは慌てて顔をあげる。
 すると雪みたいに手の平に飴が降ってきた。

 わたしは首を傾げる。

 飴?
 “銀のミルク”って書いてある…。
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