今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄
「雪羽、卵切れちゃったからコンビニにで買ってくるわね」
階段下からお母さんの声が聞こえ、わたしはハッとする。
涙を右手で拭い、少し濡れたシャボンをベットに置いて、ガチャッ。
部屋の扉を開けた。
「お母さん待って。わたしが買いに行く」
階段下のお母さんに向かって言うと、お母さんは困り顔を浮かべる。
「何言ってるの」
「いいわよ、お母さん買ってくるから」
「外寒いし、もし風邪でもひかれて喘息になったら困るもの」
そう言われると思った。
だけど、今日は後へは引かない。