あの日に交わした約束は、思い出の場所で。
「……ただいま」
「あら奈央、おかえり」
家に帰っても、お母さんは何も聞いてこなかった。こんなに目を腫らして、明らかに落ち込んでいる娘を見ても。
部屋に荷物を置いて少しの間ベッドに横になり、気持ちを落ち着かせてからリビングに降りてきた。
「……え?」
『今日の夕飯はカレーにしようかなぁ』なんてこと朝言っていたのに、私の大好きなオムライスが用意されていた。
「さ、早く食べましょう」
夕飯の途中、私はお母さんに聞いてみた。
「……なんで、何も聞いてこないの?」
「そんなのは、見ればわかるからよ。何年奈央のお母さんやってると思ってるの。つらいなら、余計なことは考えないでたくさん食べなさい」
普段はうるさいくせに、何も言わない優しさも持ち合わせている。
……まったく、すごい人だ。
その優しさにまた涙が溢れそうになった。
「あら奈央、おかえり」
家に帰っても、お母さんは何も聞いてこなかった。こんなに目を腫らして、明らかに落ち込んでいる娘を見ても。
部屋に荷物を置いて少しの間ベッドに横になり、気持ちを落ち着かせてからリビングに降りてきた。
「……え?」
『今日の夕飯はカレーにしようかなぁ』なんてこと朝言っていたのに、私の大好きなオムライスが用意されていた。
「さ、早く食べましょう」
夕飯の途中、私はお母さんに聞いてみた。
「……なんで、何も聞いてこないの?」
「そんなのは、見ればわかるからよ。何年奈央のお母さんやってると思ってるの。つらいなら、余計なことは考えないでたくさん食べなさい」
普段はうるさいくせに、何も言わない優しさも持ち合わせている。
……まったく、すごい人だ。
その優しさにまた涙が溢れそうになった。