あの日に交わした約束は、思い出の場所で。
……それでも一緒にいられたのは、ときどき連絡をくれる澪や彩月が、

『ちゃんと向き合わないとだめだよ。何事も、まずは相手を思いやることから』

そう教えてくれたから。



その都度遥と私は、『お互いが無理することなく一緒にいられる関係を作ろう』と話し合ってきた。

それから私たちは、自分たちの歩み方を見つけることができた。

小学生の頃みたいに、どんなときも一緒にいるなんてことはできなくなったけれど、自分たちのペースでここまで歩いてきた。

私はきっといくつになっても、周りの人たちに支えられ、進む道を照らしてもらいながら生きていくんだ。

私たちは仕事終わりに駅で待ち合わせ、あの公園に来ていた。

この公園の風景は七年前、……いや、覚えている限り全く変わらない。

変わらないからこそ、心を落ち着かせてくれるんだ。変わらないよさが、この公園にはたくさんある。
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