アンドロイド・ニューワールド
すると。

「そうだ、瑠璃華さん。この後、時間ある?」

と、奏さんは聞きました。

この後?

試験は終わったことですし、この後は授業もなく、帰宅する以外の予定はありません。

「ありますけど…。…あ、バドミントンしに行きますか?」

と、私は聞きました。

今日で試験は終わりなので、それに伴って、今日の放課後から、部活動も再開されます。

今日は卓球部の活動がある日ではありませんし、体育館は空いています。

使い過ぎて疲れ切った頭を、運動によって爽快な気分にさせるという計画かと、そう推測したのですが。

「いや、バドミントンも良いけど…。この後一緒に、喫茶店にでも行かない?」

と、奏さんは言いました。

意外な誘いです。

「喫茶店、ですか?」

と、私は問い返しました。

行ったことはありませんが、知識としては知っています。

その名の通り、お茶を満喫する店です。

「うん。紅茶が美味しい店なんだけど…。俺が奢るから。それとも瑠璃華さん、紅茶苦手?コーヒーの方が好き?」

と、奏さんは聞きました。

「私は食べ物に好みの有無はないので、何でも結構です」

「じゃあ、付き合ってくれる?」

「えぇ、構いませんよ」

「ありがとう」

と、奏さんは言いました。

こうして私と奏さんは、放課後に喫茶店に向かうことになりました。
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