アンドロイド・ニューワールド
生徒会長が私に告白してきたのは、昼休みのことだったのですが。

その日の放課後になる頃には、クラスメイトの全員が知るところになっていました。

噂が噂を呼び…という奴ですね。

皆さん、噂話が好きなのでしょうか。

あまり良い趣味だとは思えませんね。

それはともかく、放課後になったので。

「では奏さん。バドミントンしに行きましょうか」 

「えっ…あ…うん…」

と、奏さんは非常に歯切れの悪い返事をしました。

…?どうしたのでしょう。

「どうかしましたか、奏さん」

「あ、いや…何でもない…ん、だけど」

「けど?」

「良いの?放課後、俺と一緒に過ごして…。だって瑠璃華さんにはもう、生徒会長が…」

と、奏さんは不思議なことを言いました。

生徒会長と奏さんと、何の関係があるのでしょうか。

「?それとこれと、何か関係がありますか?」

「…それは…」

「では行きましょう。明日は卓球部の練習日ですし。今日のうちに行かなければ」

と、私は言いました。

が、奏さんはいつになく、落ち込んだ表情のままでした。
< 302 / 345 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop