アンドロイド・ニューワールド
…。
「久露花さんが親切なのは、充分分かったよ。でも、卒業までずーっと彼の面倒を見る訳にはいかないでしょ?来年には、クラス替えだってあるんだし」
と、生徒会長は言いました。
「久露花さんがどれだけフォローしても、結局彼は何処にいても周りに迷惑をかけるし、何なら面倒を見てる久露花さんにだって迷惑をかけてるし」
と、生徒会長は言いました。
「本人だって、きっとこれ以上、久露花さんに迷惑をかけるのは嫌なはずだよ。放っといてあげなよ。久露花さんにとっても彼にとっても、その方が良いって」
と、生徒会長は言いました。
…。
…奏さんにとって…その方が良い…。
私がどうしたいかではなく…奏さんにとって…。
「もう介護士みたいなことはやめてさ、普通の学生生活をエンジョイしようよ」
と、生徒会長は笑顔で言いました。
普通の、学生生活。
私にとっては、とても意味のある言葉でした。
『人間交流プログラム』を遂行するにあたって、私が他の人間と同じく、普通の学生生活を送ることは、とても重要なことです。
奏さんを切り捨てることで、私は『人間交流プログラム』の目的を、達成することが出来るのでしょうか。
奏さんを犠牲にしなければ、私は…。
…。
何を迷うことがあるのでしょう。
『新世界アンドロイド』として、与えられた任務をこなすのは、当然の役目。
それが『人間交流プログラム』の為に必要な行為なら、躊躇う必要はないはずです。
「…そうですね」
と、私は言いました。
「うん、そうだよ。その方が良いよ」
と、生徒会長は笑顔で言いました。
何故か。
何故だか分かりませんが。
この生徒会長の笑顔を、思いっきりぶん殴ってやりたいという衝動に駆られました。
勿論、やりませんでしたけど。
「久露花さんが親切なのは、充分分かったよ。でも、卒業までずーっと彼の面倒を見る訳にはいかないでしょ?来年には、クラス替えだってあるんだし」
と、生徒会長は言いました。
「久露花さんがどれだけフォローしても、結局彼は何処にいても周りに迷惑をかけるし、何なら面倒を見てる久露花さんにだって迷惑をかけてるし」
と、生徒会長は言いました。
「本人だって、きっとこれ以上、久露花さんに迷惑をかけるのは嫌なはずだよ。放っといてあげなよ。久露花さんにとっても彼にとっても、その方が良いって」
と、生徒会長は言いました。
…。
…奏さんにとって…その方が良い…。
私がどうしたいかではなく…奏さんにとって…。
「もう介護士みたいなことはやめてさ、普通の学生生活をエンジョイしようよ」
と、生徒会長は笑顔で言いました。
普通の、学生生活。
私にとっては、とても意味のある言葉でした。
『人間交流プログラム』を遂行するにあたって、私が他の人間と同じく、普通の学生生活を送ることは、とても重要なことです。
奏さんを切り捨てることで、私は『人間交流プログラム』の目的を、達成することが出来るのでしょうか。
奏さんを犠牲にしなければ、私は…。
…。
何を迷うことがあるのでしょう。
『新世界アンドロイド』として、与えられた任務をこなすのは、当然の役目。
それが『人間交流プログラム』の為に必要な行為なら、躊躇う必要はないはずです。
「…そうですね」
と、私は言いました。
「うん、そうだよ。その方が良いよ」
と、生徒会長は笑顔で言いました。
何故か。
何故だか分かりませんが。
この生徒会長の笑顔を、思いっきりぶん殴ってやりたいという衝動に駆られました。
勿論、やりませんでしたけど。