アンドロイド・ニューワールド
翌日、私は誰よりも早く登校して、彼が登校してくるのを、生徒玄関の前で待ちました。

待っているのが、誰かと言うと。

「あれ?久露花さん、どうしたのそんなところで」

と、生徒会長は言いました。

そう、生徒会長です。

あなたが来るのを、ずっと待っていました。

私はこの人に、話があるのです。

昨晩、一人でずっと考えに考えて。

そして、私は結論を出しました。

これが、本当に正しい選択なのかどうかは、分かりません。

しかし私は、間違いなく。

「そうするべき」ではなく、「そうしたい」から、この選択をしたのです。

それだけは確かです。

だから、生徒会長に話さなければならないと思いました。

「生徒会長。あなたにお話があります」

と、私は言いました。

「え、どうしたのいきなり?」

と、生徒会長は聞きました。

周囲にいた、と言うか登校してきた生徒達が、何事かと耳をそばだてていました。

が、そんなことは関係ありません。

「昨日生徒会長は言いましたね。奏さんのことを迷惑だと。私は、もう奏さんに近寄らない方が良いと」

「え、何の話?」

「昨日の話です」

「え、あぁ…。したっけな、そんな話…」

と、生徒会長は曖昧に言いました。

私にとっては非常に重要な話だというのに、彼は忘れていたのでしょうか。

そう思うと、胸の中に怒りが湧いてきます。
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