アンドロイド・ニューワールド
第15章〜Ⅲ〜
…その日の午後には。

私が、生徒会長の交際を断ったことが、クラス中に広まっていました。

それどころか、廊下を歩いているだけで、学年の違う生徒にひそひそ言われる始末でした。

向こうは聞こえていないと思っているのでしょうが、『新世界アンドロイド』である私には、よく聞こえます。

「あ、見て。あの人でしょ?生徒会長をフッたって…」

「そうそう、私見たよ。玄関口で。生徒会長に酷いこと言っててさぁ…」

「有り得ないよね。生徒会長に告白されたっていうのに…何様のつもり?」

と、女子生徒を中心に、彼女達は私を誹謗中傷していました。

何様と言われても、私はただの『新世界アンドロイド』、久露花瑠璃華でしかありません。

どうやら、あの生徒会長は、元々学校中の女子生徒の、憧れの的だったようですね。

女子生徒からの当たりが、特に強い傾向があるので。

クラスの女子生徒も、私を総スカンです。

いっそ清々しいですが、そのような誹謗中傷には、私は全く興味がありません。

どうでも良いことです。

私が今関心があるのは、一つだけですから。
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