アンドロイド・ニューワールド
さて、ようやく私と奏さんは、お友達に戻ったので。

「それでは早速、バドミントン部に行きましょう。今日は卓球部の練習日じゃありませんからね」

「あ、う、うん」

「やはり、お友達とは素晴らしいものですね。奏さんもそうは思いませんか?」

「…思います…」

と、奏さんは言いました。

そうですか。

「それなら私達は、以心伝心という奴ですね。やはり相性が良いようです。では、今日も元気に交友を深めましょう」

と、私は言いました。

そして、奏さんの車椅子のハンドルを握りました。

何だか懐かしくて、良い感触ですね。

「では行きましょう」

と、私は言いました。

すると。

「…あはは…。この調子じゃあ、気づいてもらえるのはいつになることやら…。でもまぁ…今は、これで良いか…」

と、奏さんは苦笑いで言いました。
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