アンドロイド・ニューワールド
では、次の話題について移りましょう。

「緋村さん、何か話題はありませんか?」

「え?」

「先程は、私が深海魚についての話題を提供したので、今度は緋村さんから話題を提供してもらえたら、と思います」

と、私は言いました。

「話題?話題か…何があるかな…」

「…」

「…いきなり言われると、なかなか思いつかない…」

「…そうですか」

と、私は言いました。

どうやら緋村さんは、私ほど話題の引き出しが豊富ではないようです。

「あ、そうだ。この間テレビで、お洒落なラテアートのカフェが特集、」

「では私から。今度は、食虫植物について話し合うことにしましょう」

と、私は提案しました。

「…」

「…何か?」

「…いや…どうぞ、食虫植物…」

と、緋村さんは言いました。

何故か遠い目をしているような気がしますが、きっと気のせいでしょう。
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