アンドロイド・ニューワールド
と、そのときでした。

「見てよ。また、クラスのはみ出し者同士がつるんでる」

「デキてんじゃない?お互い、誰にも相手にしてもらえないからさぁ」

「まぁお似合いだよね〜。電波ちゃんと幽霊君で」

「言えてる〜」

…。

…と、

教室の隅っこの方から、クラスメイトの声が聞こえてきました。

電波ちゃんとは、私の以前のあだ名です。

私のことを話しているのかと思って、クラスメイトの方を振り向くと。

そこには、湯野さんと悪癖お友達一行がいました。

彼女達は、私が振り返るのを見た途端、どっと笑い出し。

そのまま、笑いながら教室を出ていきました。

…何がしたかったのでしょう?

行動の意味が理解不能です。

「…?何だったんでしょう。人間は、時に意味不明な行動を取りますね」

と、私は言いましたが。

「…」

と、緋村さんは無言でした。

私から目を逸らして。

「…?どうかしました?」

「…。…ううん、何でもない…」

と、緋村さんは消え入りそうな声で言いました。

今すぐ湯野さんと悪癖お友達一行を、追いかけて問い質しても良いのですが。

私は別に、彼女達との会話に興味がないので。

やめておくとしましょう。
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