独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
「早く更衣室で着替えてこーい」
男子たちが教室で着替えはじめる前に、ロッカーに置いていた水着の入れ物をすばやく取って教室を出る。
「一緒に着替え行こー」
「うんっ」
あれから亜莉朱ちゃんともぐっと距離が縮まり、今では親友みたいに仲よくなった。
「よしっ、終わり!私たちも行っくよー」
「えっ!待って、亜莉朱ちゃん……!?」
更衣室に入ってからまだ間もないのに、亜莉朱ちゃんってば、いつの間にか水着になっている。
私も早く着替えなきゃ……!
ぼやっとしていたら置いてかれちゃう。
でも水着になるのは少し恥ずかしいなぁ……。
高校生にもなれば、ほとんどの女子は大人っぽい体つきになるわけで。
私、大丈夫かな……。