独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
気になってふり返ると、向こうには女のコ2人が、俊の周りを囲んでいるのが見えた。
ぴょんぴょんとはねながら、女のコたちは甘えたような声で俊をほめている。
どうして女のコたちがそっち側にいるのか……私は不思議でしょうがなかった。
けど、いちばん不思議なのは、無表情で言われるがままの俊だ……。
どうして、いつもみたいに逃げないんだろう。
ほめられるのが嬉しいから……?
嫌な感じがしないから……?
たくさんの不安が胸に広がって、きゅっと唇を噛みしめる。