独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
「きゃっ……、ごめんね?」
あきらかに不自然につまずいて、俊の腕につかまろうとする女のコ。
いやだ……さわらないで。
彼女は私なのに……。
ぎゅっと手を握りしめながら、足元にうつ向くことしかできないでいると……
「あれ、ゆゆちゃーん?どうかした?」
先に歩いていた亜莉朱ちゃんが、ずっと立ち止まっている私を変に思ったらしく、不思議そうな顔でこっちを見つめていた。