独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
「いいの、今の時間を大切にしたいからっ」
「結々……」
「ほーら、行くよーっ」
「うわっ、待って結々」
ぐいっと俊の腕をつかんで、カフェ方面に歩いていく。
急に腕を引っぱっちゃったから、かなりおどろいたみたい。
でもすぐにまた、優しいほほ笑みにと変わった。
カフェのドアを開けると、共に鳴りひびくベルの音。
気づいた男性の店員さんが、さわやかな笑顔でかけ寄ってきた。
「ご来店ありがとうございます!2名様でよろしいでしょうか?」
「はい。」
あれ。
なんか、俊ってば急に不機嫌そう?