独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。



「なーに見てんの?」


「見て、あのヒマワリ。とってもきれいでしょっ」




夏って感じで、一輪一輪が生き生きとしている。




「そうだね。あ、きたよ」



花壇に目を向けながら2人で話していると、目の前に料理が運ばれてくる。



パンケーキの甘い香りと、フルーツやアイスが乗った豪華(ごうか)なトッピングに、思わずテンションが上がる。



「わぁー早く食べよっ!」


「はいはい」



子供のようにはしゃぐ私に、俊はお兄さんぽく優しい目でふっと笑う。



こういうときだけ、大人の余裕って感じだよね。
いつもは嫉妬深いけど。



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