独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。



「嫌だ、浴衣姿なんか。
しかもおだんご似合ってない」


「えぇー……」



俊の毒のある言葉が、胸にグサッグサッとつき刺さる……。



たまには、おだんごも浴衣の雰囲気に合ってていいのかなぁ、なんて。



思ってしてみたんだけど……
ダメでしたか、やっぱり。



きっと亜莉朱ちゃんだったら、おだんごヘアも似合うんだろうなぁ。



「こらこら、矢追くんイジワルしないのー。私たちは先に行ってるね!」


「お前ら、ふたりっきりで満喫しろよぉー。ばいびぃー」


「ありがとう!」


「はぁ、人混みだる……」



きっと2人とも気を使ってくれたんだ。



< 224 / 516 >

この作品をシェア

pagetop