独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。



もうすぐはじまる花火のため、今から場所を探しに行く。



でも人混みに押しつぶされそう……。



さっきも誰かにぶつかっちゃって、ヨロヨロになるし。



慣れない下駄なんて、履いてくるんじゃなかった……。



足もだんだん負担になってきちゃって、ヒリヒリした痛みを感じていると。



「ん、」



かき氷を持っていないのほうの手を、そっと私の前にすっと差しのべる俊。



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