独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。




「ううん、そうじゃなくて。わ、私の彼氏のお見まいに……ちょっと、行ってくるの」


「お見まいって……どこかケガでもしたの?」



う……。
そこは聞いてこないでお母さん。



今はとても言いづらいし、できれば言いたくもない。



まだ気持ちがちゃんと落ちつけてない、から……。



私が言葉をつまらせていると、お母さんが窓のとこに置いてある花ビンから一輪、花をもってきた。



「どうせなら、これもって行きなさい」


「え、これ。どうしたの?」



お母さんから受けとったのは、ミニヒマワリ。



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