独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
「これはね……そのっ、ちがっ」
あわてて、ごまかそうと思ったのに。
「結々。大好き」
すっぽりと俊の胸におさまって、ぎゅっと背中に手を回された。
ふわふわ、いい香りがする……。
「僕も結々にしか恋しないよ」
「う、ん……」
今、俊はどんな表情を浮かべてるのかな。
俊の胸に顔をうずめてるから、よくわからないや。
「でも、俊……言ってた」
「ん、なんて?」
俊から体を離して、自分にしか聞こえない声で小さくつぶやいたつもりだったけど、俊にばっちり聞かれてしまった。
いいのかな……。
こんなこと言っても。