独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
座りながら2人を待っていると、佐々木くんはベッドで漫画本を読みはじめた。
「…………」
「…………」
う……、沈黙になっちゃった。
いつも佐々木くんとはしゃべれるけど、お部屋で2人はさすがに気まずい。
なにか話題、話題……。
ん?
佐々木くんの読んでる漫画って、私も知ってる。
「それ、『恋は難しい』って少女漫画だよね!」
「お……おぅ」
「私も中学のときに読んでたんだ!面白いよねっ」
「違っ、これは……亜莉朱に借りたヤツで、俺の好みとかじゃねぇし!!」
少しぶっきらぼうに言う佐々木くんの耳はまっかか。
ふふ、もしかして照れちゃったかな?