独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
「この漫画は、小6のときに亜莉朱がオススメって貸してくれた漫画でさ」
「そうだったんだ」
嬉しそうにほほ笑む佐々木くんに、私までなんだかほっこりとしてしまった。
「いつの間にか返しそびれて、今もこうしてヒマなとき読んでるみたいな?」
「何回読んでも面白いもんねっ!!あと……えっと、佐々木くんは亜莉朱ちゃんのこと好きだよね……?」
「……まぁーな。でも、俺が小学生のときにあいつから告白を受けて、それを男子に冷やかされちまってさ……。いまだに悔いが残ってるよ」
目を伏せながら、佐々木くんは漫画をぎゅっとにぎりしめる。