独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。



自分のほうに結々を引き寄せて近くで見つめ合う。



「わわ、俊!周りの人に見られちゃうよ!?」



そんな僕に結々があわてたような反応で離れようとするから、抱きしめる手の力をぎゅっと強めた。



「だーめ、離れちゃ。まだ抱きしめ足りてないんだから僕」



「で、でも……」


「みんなツリーに夢中でこっちには気づかないよ」


「そ、そうかな……」


「そうだって」



今日までどれだけ結々のこと、がまんしてきたか。


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