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『遊星が誕生日プレゼントに限定物のアクセを買ってくれました〜!もう好き♡愛してる♡』

『京都の八坂庚申堂でデート♡京都って可愛いスポットが多いから好き!また一緒に行こうね』

『一緒に映画を見てたら遊星、寝ちゃった笑。いつもお仕事お疲れ様!』

『家に帰ったら、遊星がバラの花束をくれた♪記念日でもないのに、嬉しい!』

みんなの理想の愛の生活がここにはあって、その中心で萌は踊っている。でもどうして、隣に映る遊星はこんなにも笑っていないのか、それが不思議だった。

「ねえ遊星、今日これから××っていうパン屋さん行かない?インスタ映えするマリトッツォが売ってるんだって。ラブラブな写真アップしようよ〜」

皿洗いをしている遊星に近付き、萌は背後から抱き付く。すると、「もうこんなことやめようよ」と返された。

「えっ?」

萌は遊星から離れ、聞き返す。彼はイケメンで高身長の男性のはず。なのに、何故こんなにも声が高く聞こえるのか?体に筋肉がそれほどついておらず、柔らかいのか?
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