おどおど姫と甘い恋♡
「私コーヒーはブラック派なのよ。高校生のくせにコーヒーとかブラックで飲んじゃう私ってどう?いかしてない?」
「……。」
「でも甘いのもたまにはうまいな。可愛らしい女子高生にやっとなれた感じ。どう?コーヒー牛乳のむ私、可愛らしくね?」
「……。」
「……」
「……コーヒー牛乳、も、」
「……」
「飲んでくれる人間、選びてぇだろ……。」
「あぁ?」
俺なら絶対、あずさじゃなくてななちゃんに飲んでもらいたいなって……
あずさに言ったら殺されそうだから、言わないけど……。
「まぁなんでもいいや。あんたに可愛いと思われたところで嬉しくないしむしろ気持ち悪いし。つーかさ」
「……。」
「なんでコーヒー牛乳なの?」
「なにが、」
「最近毎日毎日、気持ち悪いくらいに毎日」
「……。」
「私の記憶が正しければ、すぐるくんてコーラが好きじゃなかった?甘い飲み物嫌いじゃなかった?高校生のくせにコーヒーは苦めが好きじゃなかった?」
「……。」
自分だって苦いコーヒーが好きなくせに、俺を変な高校生扱いするあずさの尋問に、逃げ道は……ない。
「べ、つに、」
「……」
「好み、変わっただけ、」
「うそだね」
「……。」
バレバレなのか……それともカマをかけてんのか。
わかんないから、あずさは怖ぇ。
ギャルとは違った意味で、怖ぇ……。
「恋の味、するんでしょ」
「、…、、」
恋の……味……