おどおど姫と甘い恋♡
「は、」
「美味しいんだ?」
「な、に、」
「大好きな子を思い出す飲み物は、美味しいんだ?」
「おま、」
「やん、すぐるくんてば可愛い。照れちゃってぇ」
「、、、」
ニヤニヤしながらストローを咥えてるあずさを、たまに本気でむかつくときがある。
むかつくのに嫌いにはなれない、こいつは相当変な奴。
「そーんな照れちゃって、わっかりやすいなー、すぐるくんは」
「うるせ、あっち行け!」
「かーわーいーいー」
「、、、」
バレたら絶対終わりだ。
こいつにななちゃんのことバレたら……俺の恋は、絶対終わる。
「で、相手の1年生ってどんな、」
「大ちゃんせんぱぁぁい」
「…、」
あずさの声を遮って、ドアんとこから呼ばれた名前。
反射的に振り向いた視界の中に映るのは、声の主だと思ってた、……のに。
瞬時に目に飛び込んだのは……俺と同じように、ドアの方に振り向いている、ななちゃん、だった。
「ぇ、…」
あれ、……え??
いつから、……え、、、いつからいた!?