おどおど姫と甘い恋♡



「……うし。…終了。」



職員室に入って、もりりんの汚い机の上にドカッと山積みの本を置く。



「……崩れ、そう。」

「……です、ね」

「いいや。行こ行こ。」



崩れそうだけど、早く解放してあげないとだから直すのはやめて、すぐに職員室を出た。



「……教、室…?」

「…、ハイ……あ、イエ…!」

「…、んん?」



3-2に行くの?って質問に、どっちかわかんない返事が届いた。


思わず笑っちゃったけど……ななちゃんは、大人しいまま。


全然、笑わねぇし……



やっぱ俺のこと警戒してんのか、それとも気持ちがバレて引いてんのか、それともただ人見知りしてるだけなのか。


どれにしたって、やっぱへこむ……。



「……あと、で……いき、マス、…」

「……んじゃ。また、あとでネ。」



教室でまた会える嬉しさと、へこんだままの気持ちが行ったり来たりのまま……1人で階段を上がっていった。


< 125 / 166 >

この作品をシェア

pagetop