おどおど姫と甘い恋♡
「……うし。…終了。」
職員室に入って、もりりんの汚い机の上にドカッと山積みの本を置く。
「……崩れ、そう。」
「……です、ね」
「いいや。行こ行こ。」
崩れそうだけど、早く解放してあげないとだから直すのはやめて、すぐに職員室を出た。
「……教、室…?」
「…、ハイ……あ、イエ…!」
「…、んん?」
3-2に行くの?って質問に、どっちかわかんない返事が届いた。
思わず笑っちゃったけど……ななちゃんは、大人しいまま。
全然、笑わねぇし……
やっぱ俺のこと警戒してんのか、それとも気持ちがバレて引いてんのか、それともただ人見知りしてるだけなのか。
どれにしたって、やっぱへこむ……。
「……あと、で……いき、マス、…」
「……んじゃ。また、あとでネ。」
教室でまた会える嬉しさと、へこんだままの気持ちが行ったり来たりのまま……1人で階段を上がっていった。