おどおど姫と甘い恋♡
2「始まり・視線」
あれから……愛原さんから毎日、LINEがくる。
雄介が番号を教えたらしい日から、2週間、毎日。
「大ちゃん、ちゃんと返信してんの?」
「したり……しなかったり。」
「え、お前がLINE返すことなんてあんの!?」
「だって質問されっから、……答えねぇと、あれじゃん。」
「答えるって言っても、どうせ『うん』とか『そう』とかでしょ」
「……。」
別に……愛原さんだけにじゃねぇし。
あずさとか、菊たちからくるLINEにだって、そんな感じの返信しかしない。
「まぁ大ちゃんだし、相手が誰だろうとそんなもんなんじゃん?」
「俺なんてこの間、大ちゃんに『明日みんなでカラオケ行かない?』って誘ったら、『皆様によろしくお伝え下さい。駄文長文を失礼いたしました』って断られたし」
「それ、定型文使ったろ」
「駄文でも長文でもねぇのな」
「……打つの、めんどーだった。」
放課後は、なんだかんだダラダラと、教室で過ごす。
クラスのみんなが帰り支度を進める中、俺たちは1個の机を囲んで、なんとなく過ごす。
あずさに『お前ら女子かよ!』って突っ込まれるくらい、毎日毎日、こうやって話す。