おどおど姫と甘い恋♡
玄関とは逆方向に、さっき来た道を引き返す。
横では雄介が、まだジャンプについて能天気に語ってる。
ドキドキしながら進む足は、さっきの廊下への角を、曲がった。
「、、……」
いた。
……けど。
なんで……。
突き進む、さっきの廊下。
通り抜ける、その先に……あの子と、
「おー、大ちゃん、お前も青春しとるかー?」
「……。」
なんでいんの、もりりん……。
邪魔……。
もりりんいんのに、女子に声かけんのとか普通に無理だし……。
「もりりーん、大ちゃんに青春とか似合わねぇっしょ」
「んぁー?青春に似合うも似合わねぇもねーんだよ、なぁ?」
もりりんが、あの子に話しを振ったから……
どさくさに紛れて、通りすがりに顔を見たら。
「……。」
「、…」
目が、……合った……
始めて合った目に、速攻で顔を前に戻す。
「つーか高橋よー、青春は1人でするもんじゃねぇだろー」
「…、」
高橋……
高橋、さん……
1年生の、
高橋さん……