おどおど姫と甘い恋♡
あずさの声に、チラッとドアのとこを見たら、まだあの子がさっきのとこに立っていた。
そのままずっと、そこに立っててくんないかなって……変な願望が沸いてくる。
帰るって言ったはずのあずさが静かになったから、またチラっと見てみたら……
あの子とID交換してるのが見えた。
なにそれ……なんでそうなんの。
ついでに俺のIDも教えとけや!って、……自分勝手な思いが膨らむ。
「……ざつよー、係。」
雑用係。
なんかあったら、ほんとに頼んでいいのかな。
なんもなくても、なんか頼んでいいんかな。
もっかいだけチラッと見ようって、ドアんとこに視線を向けたら、
帰り際、あずさとスーに挨拶をしてるあの子と……
「……。」
「、…」
目が合った。