おどおど姫と甘い恋♡



だからかな。


次の日もそのまた次の日も……全然、会えない。


ほんとに同じチームなのかってくらい……むしろほんとに同じ学校なのかって、疑うくらい。


会えないまま、今日で5日目。


後ろ姿すら、全然、さっぱり見当たらない毎日は、想像以上にテンションが下がる……




「大ちゃーん。パネル係、手伝ってほしーって言ってたよ」

「んー……。」

「下書きがうまく描けねんだって」

「んー……。」

「お前去年もパネルと旗、両方描いてたよな」

「行ってくる……。」

「おう、頑張れー」



パネル係は講堂だから、フラフラと歩きながら、講堂に向かう。


放課後の校内は、いつの間にか体育祭の準備に燃える生徒たちでいっぱいだ。



いつもの数倍賑わう廊下を、講堂目がけてひたすら歩く。


歩く廊下で偶然あの子に会えねぇかなぁーなんて……そんな偶然期待して、視線は今日も忙しい。



「あ、大ちゃんー!こっちこっちー!」

「んー。」



講堂に入ったら、3-2と1-3のパネル係が、床にパネルを広げて座ってた。


その集団に近付いて、俺も一緒に座り込む。


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