おどおど姫と甘い恋♡



この小さい体に、菊の弟は触りまくりなんかなって思ったら、すげぇイライラしてくる。


俺のもんじゃないのに……俺のこと、知ってもないくらいなのに。


菊の弟に色んなとこ触られて、色んなとこ見せて、いっぱい「好き」とか言ってんのかなって……



そんなん、……考えるだけで、まじで無理すぎる。


目の前にある体を掴んで、みんなの前でぎゅーってして、俺だけのもんだって、勝手にみんなに教えたいくらい。


そんくらい、無理すぎる……



「あれ、直人じゃん」

「おー、菊ちゃんに大ちゃん!なになにー、なにしてんのー!?」



俺と菊の間に入りこんできたのは、どうせ唐揚げ定食を食べる直人。


直人の声が大きすぎたのか、目の前にいるあの子が不意に振り向いて……




「、…」


「……。」




思いっきり、……目が合った。



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