若旦那様の溺愛は、焦れったくて、時々激しい~お見合いから始まる独占契約~


「里咲、結婚しよう」

「……本当に私で良いの? 私、物足りなくない?」

「俺は里咲以外、考えられない。好きだよ」


ゆっくりと顔が近づいてきて、慈しむように軽く口付けされる。

溢れる涙をそのままに「蓮さん」と名を呼べば、一気に口付けは深いものへ。

不安は尽きないのに、体が蓮さんを求めて熱くなる。

身に纏っているものがひとつひとつ奪われていって、彼の綺麗な瞳に裸体を晒せば、もう止まらない。


「ほら、もっと欲しがって」


敏感な部分を触れられれば快楽に襲われ、込み上げてくる欲望に抗えない。

ただただ甘く鳴き、どれほど気持ち良いかを訴えかける。


「たまらなく可愛い。俺の里咲」


乱れていく私の姿を見つめ、僅かに息を荒げながら蓮さんが囁く。


「好きだよ。こんなにも」


彼の妖艶な微笑みと共に、私の声がひと際高くなる。

痺れるほどの快感と、耳元で繰り返される「好きだよ」という甘い囁きに、私はひと晩中、酔いしれた。



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