塩彼氏の愛
私の名前は朝倉花(アサクラハナ)
小中高大と学生生活を終え、大企業までとはいかないけどそこそこの会社に勤める社会人2年目の24才OL。身長160センチの中肉中背で見た目は多めに見積もって中の上ってところで一応、彼氏もいる。

彼の名は三井悠之介(ミツイユウノスケ)通称、ユンちゃん。同じく24才。
ちなみにそう呼んでるのは私と私の母とユンちゃんの母だけ。
「いい年こいた男にユンちゃんはやめろー!」と多々抗議にあってるが、幼なじみで小さい時からの癖なので致し方がない。
本人も半ば諦めている。
ユンちゃんは大手の出版会社に勤める編集者。

そして、私の彼というのが一言で言うと塩!!
言う事がまずしょっぱい。行動がしょっぱい。しょっぱすぎて腹立つ事は数えきれず…!!

高身長で見た目は周りが振り返るほどのイケメン。普段は顔が良すぎるあまりにクールで大人っぽく一見冷たい印象だけど、笑うと年齢がガクンと下がり、可愛くて砂糖のように甘い。もうね、トロけるくらいにドロドロに甘い。
そして、たまに、ほんのたま〜に優しい。
小さい頃からの知り合いじゃなければ、こんなギャップ萌え的な感情は沸かなかったハズ…

こんな塩湖のような塩が彼氏になったきっかけは、大学生の時に、出会いが欲しい私は友達に誘われた合コンにルンルンで行こうとしたら、なぜかその合コンに行く前に拉致られ、友達全員がいる前で「俺の女を勝手に合コンに連れて行くな」とか言い出し、その後誰も誘ってくれなくなった。

「私、今まで彼氏の1人も出来た事ないんだよ?!いつもお兄ちゃんとか、ユンちゃんが面倒くさい事言うからさ💢私の青春をかえせ!!」
と本気で抗議したら
「…は?俺でいいでしょ?ハナの相手出来るの俺くらいじゃね?」と、なんとも失礼な適当な感じで付き合いだしてもう4年目になる。

付き合ってるのか疑問に思う事は多々あるけど、惚れたもん負けとはこういう事。
ほんのたま〜に優しいユンちゃんにコロッと落ちた私が負けなのである。

4年も付き合えば、キス以上の事も経験してるけど、その事を除けば以前の幼なじみの関係そのもの。ユンちゃんがマウント取ってくるので
正直、私は残念な妹みたいな感じになってる気がしてならない。本当に残念極まりないが
たま〜に優しいユンちゃんに騙されて今日までズルズルと付かず離れずのお付き合い。
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