夜風のような君に恋をした
五章 夜の光
水曜日も金曜日も月曜日も、私は冬夜に会いに行かなかった。
そもそも、冬夜と会ったことがあるのは数える程度。
このまま会わない日々が続いたら、すぐにまたもとの私たちに戻るだろう。
朝の電車内で、いつまでたっても私の存在に気づかない君と、君を意識している私に。
それでいいのだ。
そもそも、私たちの関係なんて、いつ切れてもおかしくないような希薄なものだったのだから。
深まる前に、元に戻ってちょうどよかった。
胸の奥にいまだ残った痛みも、いずれ消えてなくなるだろう。
まるで、何事もなかったかのように。
どこかで誰かの人生が終わろうと、今日も変わらず日が昇りそして沈んでいく、この町の風景のように。
そもそも、冬夜と会ったことがあるのは数える程度。
このまま会わない日々が続いたら、すぐにまたもとの私たちに戻るだろう。
朝の電車内で、いつまでたっても私の存在に気づかない君と、君を意識している私に。
それでいいのだ。
そもそも、私たちの関係なんて、いつ切れてもおかしくないような希薄なものだったのだから。
深まる前に、元に戻ってちょうどよかった。
胸の奥にいまだ残った痛みも、いずれ消えてなくなるだろう。
まるで、何事もなかったかのように。
どこかで誰かの人生が終わろうと、今日も変わらず日が昇りそして沈んでいく、この町の風景のように。