頼くんを堕とす方法
お会計を済ませ外に出ると、街が夕日色で染められていた。






「よ「頼っ!?」






わたしの声に被せるように聞こえた女の人の声。




「あー、やっぱり頼だ!久しぶり!」




と馴れ馴れしく頼くんに近づき腕を触る彼女はいったい誰?






「…なんで?」




頼くんは驚いた表情のままそう言った。




「ほら、大学の夏休みは長いから、こっちに帰って来たの」



「そう、なんだ」



「で?頼はもしかしてデート?」






彼女の大きな瞳がわたしを捉える。
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