頼くんを堕とす方法
気が重いまま下駄箱を抜け、校門に向かって足を向けていると「りーこちゃん、」と明るい声が。





「…末松くん…」





キラキラの笑顔を向けながら近づいてきたのは末松くん。




「やけに暗いね?頼となんかあった?」



「なんかもう色々ありすぎて疲れちゃった」



「…そっか」






隣を歩く末松くんと学校を後にする。





「そういえば末松くん、この前貸したタオルなんだけど」



「あ〜あのタオル?実は頼に持って行かれたんだよね」



「…へー…そっか」






知ってる。





教室の窓から見てたから。




「だから頼に聞いてみて?大事に持ってると思うし」
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