頼くんを堕とす方法
今頃、律くんも沙耶さんも探し回ってるんじゃないかな…?





なんて色々考えて歩いていると、頼くんがいないことに気づく。






「え、うそ……頼くん?」





はぐれた!?




薄暗くて気味の悪い場所に1人…






どうしよう!?と不安がっていると、遠くのほうでお客さんの叫び声が聞こえた。





「っ……お願い頼くん…戻ってきてっ」





その場にしゃがみ込み、涙を我慢していると「莉子、」と聞こえた頼くんの声に顔をあげた。







薄暗い中に伸びる一つの影が頼くんだということがわかり、その影に勢いよく抱きついた。




「もうっ!置いて行くなんてひどいよっ」



「……ん。ごめん」
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