頼くんを堕とす方法
あんな悪魔みたいな人…




好きになるんじゃなかった。



「莉子ちゃん…付き合お?もう俺のこと利用してよ」






律くんの言葉に思わず頷いてしまいそうになる。





「…利用はできない……でも、律くんのこと好きになりたいとは思ってる」



「ん。その気持ちだけでも俺は嬉しいよ」






と力を込め、抱きしめられる。





「送るから帰ろう」




冬の静かな夜に響いた律くんの声にゆっくり頷くと、家まで送ってもらった。







頼くんに片想いをしている頃は、同じクラスになれないことを悔やんでいたけど、今では同じクラスにならなかったことに安堵している。





普通に気まずいからね。
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