頼くんを堕とす方法
「……悪かったよ」



「…え?」





今なんて…?



本気で聞こえなかったかも。





「…っはぁ……もうパシリはいらない」




少しの沈黙のあと、深いため息と共にそう言った頼くんに頭を傾げる。







「もう足も調子いいし、あんたの看護みたいな行動も卒業だな」




と立ち上がると、そのまま歩いて行ってしまった。






その背中をボーっと見つめる。





え……この数分、なにが起こってたの?



わたし、頼くんになに言われたんだっけ…?
< 70 / 414 >

この作品をシェア

pagetop