気づけば君が近くにいてくれた
「おはよう、実桜ちゃん!朝から突然本当ごめんね?」
しばらくしてもうすぐ7時になる頃に家のインターホンが鳴りドアを開けると、顔の前で手を合わせて謝罪する香純ちゃんがいた。
「ううん、全然大丈夫だけどどうしたの?しかもジャージって……?」
家に来てくれた香純ちゃんも同じジャージを着ている。
「それは今はまだ秘密!ちょっと実桜ちゃんの部屋にお邪魔してもいい?」
「うん、いいよ?」
結局、疑問は解決せずに香純ちゃんを部屋へと通す。
「あれ、今日は藤波くん一緒じゃないの?」
そういえば藤波くんがいない。
いつも家に来る時は一緒なのに。
「藤波くんは駅で待ち合わせなんだ!ほら、女の子の準備は見せるものじゃないでしょ?」
ふふっとウインクをする香純ちゃんの可愛さに、同性であるはずの私もドキッとする。
いやいや、そうじゃなくて準備って?
香純ちゃんにちょっと座ってと言われ、カーペットの敷かれた床に座った。