気づけば君が近くにいてくれた
「と、友達に……?」
「うん、そうだよ。実桜ちゃんとたくさんお話してみたいし、できればどこかに遊びに行ってみたりしたい!あっ、実桜ちゃんが良ければだけどね?」
本当に?
そう思っているの?
私は小崎さんの話を遮って突き放してしまったというのに、それでも尚、私と友達になりたいの?
こんなにグイグイと私に擦り寄ってくる人は初めてだった。
だからこそ、戸惑いが隠せない。
「わ、わかった、よ。でも……出かけるのは」
小崎さんの気迫がすごくて、押しに負けて頷いてしまう。
本当は追い返そうとしていたはずなのに。
思っていたこととは真逆の返事をしてしまった。
「そうだよね!じゃあ、定期的にお家に遊びに来てもいいかな?」
そう言う小崎さんの瞳はキラキラしていて、期待に満ちた表情を浮かべていた。
そんな瞳で見つめられたら……
「う、うん……」
「やったっ!ありがとう、実桜ちゃん!」
断ることなんてできなかった。