二十年目の同窓会
二十年目の同窓会
ピロン、と聞きなれたラインの音がなる。
開くと三年C組同窓会のお知らせがグループラインに届いていた。
便利な時代になったなと思う。
確か最後に開催した十年前の同窓会はハガキでのお知らせだったのに。
日程を確認すると、予定のない日だったので「出席します」の文字を送信する。
するとすぐに幹事の本宮くんから「OK」と書かれたかわいい猫のスタンプが送られてきた。
前回の立食形式とは、異なり今回は掘炬燵でしっぽり飲むらしい。
まあ、私たちももう三十八歳になる。
座ってゆっくりのほうが楽しめるだろうという気遣いが伝わってくる。
「本宮くん、仕事できるタイプだな」
そう呟くと。
一ヶ月後の同窓会、何着て行こうかとすでにワクワクしている自分がいた。
無意識に楽しみにしていたのかもしれない。
私が送るよりも前に送られていた稔からの「出席」の文字に。
二十年ぶりの再会に。